新校舎「白雲館」完成までの建設レポート⑤

 前回の「建設レポート④」でご報告させていただいた、白雲館と既存校舎を繋ぐ廊下の建築区画における擁壁撤去および山留めの埋め込み作業は完了し、残りの24本の鋼管杭を埋め込む「杭工事」を行っております。

 また、新校舎建築区画では再度の掘削作業と、「捨てコンクリート」打設作業を行っております。

 「捨てコンクリート」作業とは、通称「捨てコン」と呼ばれ、デコボコした土の上に5㎝ほどの厚さでコンクリートを打ち、下地を水平かつ均一の高さにあわせていく作業です。この「捨て」とは、構造物の強度に直接は関係しませんが、施工上必要な建築資材を表す用語です。一度設置したら撤去できない、「捨て置く」ことに由来しているそうです。

 この「捨てコン」は、様々な作業の基準となる線を引く、「墨出し」作業を適正に行える平滑で安定した環境を作るための工程です。また、その天面を建築物の高さ0mmと位置付けることで、建築資材の重さや厚さなどを計算する際に重要な役割を持ちます。そのため、正確性や繊細性が求められるとても緻密な作業となっております。

 今回の掘削作業では、基礎工事の最終段階である「地中梁」の配置箇所を深さ約2m、総量570㎥ほど掘り出しました。そして「捨てコン」は掘削した箇所へ約13㎥の量を打っていきます。「地中梁」を配置しない箇所は、掘削せずに作業は進められます。

 引き続き、安全に配慮した上で進めてまいります。また進捗がありましたら、ご報告させていただきます。