入試講評

平成30年度 中学入試講評

 

社会

社会1次 正答率・講評

問題 正答率(%)
受験者 合格者
【1】 問1 74.9 85.2
問2 89.5 94.3
問3 (5) 83.2 92.0
(6) 86.4 88.6
(7) 36.1 39.8
(8) 85.9 88.6
問4 (9) 43.5 52.3
(10) 26.2 33.0
(11) 36.1 44.3
問5 (12) 68.1 81.8
(13) 93.7 94.3
(14) 83.2 87.5
(15) 90.6 93.2
(16) 78.5 80.7
問6 (A) 58.6 67.0
(B) 92.7 96.6
(C) 77.5 89.8
(D) 72.8 85.2
【2】 問1 (1) 96.9 98.9
(2) 84.3 90.9
(3) 86.9 95.5
(4) 93.7 95.5
(5) 86.4 90.9
問2 49.2 58.0
問3 88.0 94.3
問4 67.0 75.0
問5 85.3 87.5
問6 50.8 58.0
問7 49.2 59.1
問8 43.8 58.3
【3】 問1 (1) 75.9 86.4
(2) 85.9 93.2
(4) 90.6 94.3
問2 59.7 69.3
問3 89.0 92.0
問4 70.2 79.5
問5 17.1 23.1
問6 51.3 60.2
問7 79.6 83.0
問8 45.5 55.1
【1】
日本の各県の県庁所在地や主な都市、県の鳥、地域を代表する工芸品、史跡、半島の地形などを分野別に表にまとめたものを出題した。問いの形式は容易で、見慣れたものが多く受験生には取り組み易かったはずである。問3(7)の滋賀県の設問は、(カ)の米子・倉吉の誤答が多く散見された。地図帳を普段からていねいに見ておく工夫が大切である。問4(9)(10)(11)は、新出傾向の出題である。イラスト図で表現された県鳥は、それぞれ(ア)トキ(新潟県)、(イ)タンチョウツル(北海道)、(ウ)ライチョウ(長野県を中心とした中部山岳地域)、(エ)コウノトリ(兵庫県)である。県をイメージする鳥であると同時に日本の特別天然記念物に指定され保護活動の対象にもなっていることも想起してもらえれば、解答の手がかりになった。
【2】
日本と朝鮮半島の関係を本文として、古代~戦後まで全般的に扱い、基本的な問題を中心に出題した。
全体的に正答率は高かったが、問2の板付遺跡の場所を問う問題の正答率は低かった。歴史の学習でも、遺跡や地名が出てきたら必ず地図で場所を確認することを心がけて欲しい。
合格者と受験者との正答率に最も大きな差が出たのは、問8であった。「江戸時代以降盛んになった」「九州の焼き物の創始者に朝鮮半島出身の人物が多い」「本文を参考にして」という点に注目してもらい、本文の「豊臣秀吉は中国進出の足がかりとして九州の諸大名を中心に朝鮮出兵を命じ、朝鮮の人々に大きな被害をあたえました」という部分を参考にすれば難しい問題ではない。素早く文章を読み、正確に内容を理解する力が得点を左右した。
【3】
地球環境問題に関する基本的事項を問う出題であった。正答率を見ると、合格者と全受験者との差が9ポイント以上の設問が5問あった。これらの多くは、国名や都市名など学習に際し、必ず目にするものである。国名や都市名を単純な暗記と捉えるのではなく、なぜその地で国際会議が開かれたのか等、常に問題意識を持って学習することが、知識の定着にも繋がる。日頃の学習から、考えることを重視して欲しい。問5は、京都議定書における先進国と発展途上国の対立に関する出題であった。「発展途上国が議定書そのもに参加していない」、とする誤答が多かった。

社会2次 正答率・講評

問題 正答率(%)
受験者 合格者
【1】 問1 97.3 98.5
問2 83.2 89.1
問3 90.3 96.4
問4 42.8 45.6
問5 43.3 44.9
問6 88.6 90.5
問7 91.8 95.6
問8 74.5 83.2
問9 36.9 39.8
問10 84.9 91.2
問11 80.9 86.9
問12 77.5 83.9
問13 69.6 72.8
【2】 問1 (1) 87.4 88.7
(2) 79.0 88.7
(3) 97.0 98.2
(4) 90.6 94.9
(5) 74.0 78.8
(6) 96.3 98.5
(7) 97.0 98.5
(8) 93.8 97.4
問2 (あ) 80.4 87.6
(い) 85.9 90.1
(う) 98.5 99.3
(え) 85.4 90.9
(お) 95.5 97.8
問3 96.0 97.4
問4 94.8 97.8
問5 66.8 71.5
問6 88.9 94.2
問7 80.9 85.6
問8 88.6 93.4
【3】 問1 (1) 87.9 92.3
(2) 88.1 94.2
問2 81.7 86.9
問3 問題点 95.8 98.2
解決策 44.3 49.3
問4 91.6 94.2
問5 97.0 98.5
問6 95.3 97.4
問7 98.8 99.3
【1】
J1リーグに所属している各チームの活動区域の特徴を、自然・歴史・産業・地図上の位置・観光などのさまざまな観点から出題した。問5は、問題文中の「ベッドタウン」がヒントであった。白地図の西側に位置する東京都をイメージすると、選択肢②の市川市が東京都に隣接しており、都心への通勤などが便利であることが想像できる。問8は、受験者と合格者の正答率に大きな差があり、各地域の気候の理解度が問われた。問9は、学習した都市が地図上のおよそどのあたりに位置しているか、日頃から地図帳を用いた学習をしているかどうかが問われた。問12は、「鳥栖市」が佐賀県、つまり九州地方に位置していることを理解しているかが解答のポイントであった。問13の記述問題では、プロチームが地域にあることの良い点を考える問題であった。「その地域が有名になり多くの観光客が集まる」、「スポーツを通して、地域住民の楽しみが増える」など、多様な解答が見受けられた。また、「地域が活性化する」という解答も多くあったが、その一方で「性」の字を誤って書いている解答も多く見られた。
【2】
各時代に活躍した人物についての基本的な出題。設問は、①織田信長②渋沢栄一③坂本龍馬④藤原道長⑤足利義満⑥豊臣秀吉⑦与謝野晶子⑧田中正造⑨聖徳太子⑩徳川吉宗それぞれの人物史に関して問われている。この人物から、予想される歴史的な事象は、ある程度限られているので、高得点が狙えたはずである。それでも問1(2)の平治の乱など、解答として要求しているのは、「平治」だけであって、「の乱」は文章に記されているので、記述する必要はない。こういったケアレスミスには注意したいもの。また、問5の長州藩出身の人物として誤っているものを選ばせる問題は、長州藩・薩摩藩出身者が明治以降に活躍している点から理解してほしいところ。さらに問7の江戸時代の消火活動について述べる記述問題は、8割の受験者が正答している。要は、現在の消火活動との相違点について考えていけば正答が導き出される。延焼を防ぐために、火除地もつくられ、広小路という名称が地名として残っていることも連想したいもの。記述問題は、日本語として通じない文や主述の一致しない文がみられる。普段から要旨をまとめるなど、工夫してほしい。
【3】
日本国憲法の基本原理について、基本的事項を問う出題であった。正答率からもよく学習できていた分野であることが分かる。問3は、衆議院議員選挙の投票率の推移から問題点を指摘して、具体的解決策を考える記述問題であった。問題点の指摘は高い正答率であった。解決策については、問題文で指示されている「具体的」ということに答えていない解答が多くみられた。問3もそうであるが、問5のオバマ米大統領の演説など、公民分野では基本事項に関して、時事的なことから問われることも多い。日頃から新聞やニュース報道に接し、関連する基本事項を確認する学習を心がけて欲しい。

社会3次 正答率・講評

問題 正答率(%)
受験者 合格者
【1】 問1 66.7 73.7
問2 80.6 86.8
問3 90.3 98.7
問4 84.2 89.5
問5 84.8 92.1
問6 73.9 81.6
問7 50.3 57.9
問8 73.3 82.9
問9 88.5 92.1
問10 75.8 89.5
問11 54.5 63.2
問12 岩石名 73.9 93.4
台地名 45.5 60.5
問13 80.0 90.8
問14 52.1 61.8
問15 77.6 81.6
問16 よい点 40.0 50.0
問題点 35.5 43.4
【2】 問1 (1) 87.9 92.1
(2) 66.1 80.3
(3) 67.9 84.2
(4) 90.3 94.7
(5) 75.8 85.5
(6) 62.4 67.1
問2 83.0 96.1
問3 10.3 18.4
問4 39.4 46.1
問5 57.6 67.1
問6 67.3 76.3
問7 54.5 63.2
問8 38.8 48.7
問9 立地 44.2 55.3
理由 40.3 53.9
【3】 問1 (1) 89.1 92.1
(2) 87.3 93.4
(3) 73.9 90.8
(4) 81.2 96.1
問2 41.2 50.0
問3 44.8 56.6
問4 27.3 35.5
問5 43.6 53.9
問6 83.0 90.8
問7 23.0 28.9
【1】
ふるさと納税の制度において返礼品とされている産物を通じて、日本の各地域の産業や気候・地形の特徴などについて問うた問題。問12の、山口県のセメント工業との関連から、石灰岩と秋吉台について問う問題では、特に台地名の正答率が低かったが、おそらく秋吉台が「台地」の名称であるという認識が十分でなかったのではないかと思われる。カルストとは石灰岩によって造られる、侵食の多い地形のすべてを指し、日本各地や世界中に分布しているのに対し、秋吉台は山口県に広がるカルスト台地のみを指す固有名詞である。用語を丸暗記するのではなく、その用語が意味しているところを正確に把握するような勉強を心がけよう。問16については、「よい点」として、「自治体の税収が増える」ということを挙げていた解答が多かったが、一部の自治体が得をする、というだけでは、ふるさと制度の「よい点」とまでは言うことができない。それまでは人口の少なさが原因で税収の少なかった地方の税収が増え、それによって都市と地方の税収の格差がやわらげられる点こそが重要なポイントだった。また「問題点」として、「返礼品が高くなりすぎてしまう」というところまでは書けた解答が多かったが、なぜそのような現象が起こるのか、という所まで考えてほしかった。返礼品の質をめぐる自治体間の競争が過熱化した結果、各自治体が返礼品の質を高めていこうとし、その結果として返礼品が高価になりすぎて赤字になってしまうのである。普段から、ニュースなどを聞くときにもその出来事にはどのようなよい面と悪い面があるのか、ということを考える癖をつけておくといいだろう。
【2】
寺院をテーマとして、古代~近世までをあつかった問題。基本的な歴史用語を問う問題が多かったので、概ね正答率は高かった。しかし問1(2)・(3)・(5)のように合格者と受験者での正答率に差が出た問題であっても基本的な事項であるので、しっかりと学習に励んでほしい。問3の初めて関白に任命された藤原基経を答えさせる問題は難問ではあったが、聖徳太子や平清盛と藤原氏以外の人物を答えている受験生が多かった。聖徳太子は摂政に任命され、関白ではなく平清盛は12世紀後半の平安時代末期の人物であるので、設問よりもあとの時代の人物になることに注意してほしい。問4・問7の問題が解けるのように時代感覚を身につけるようにしてほしい。問8のように歴史語句を覚えるだけではなく、普段から地図帳を見ながら学習を進める習慣があると比較的に解ける問題であった。また知らない寺院であっても、文章を読めばどの辺りに位置するか推測は可能であった。問9は観光地としての役割以外と書いてあるにもかかわらず、観光地としての説明をしている答案が多かった。問題文を丁寧に読み、答えてほしかった問題であった。
【3】
日本の選挙制度の歩みとそれに関連する事柄についての出題。問1の(1)~(4)までの問題、問6の問題に関しては基本的知識があれば解答できる出題であったので正答率は高かった。しかし、問2・問3・問5・問7の四択問題はしっかりとした学習による知識が定着していないと得点できない出題であったので、平均して得点率は低かった。特に問7の問題に関しては、時事的な事、選挙制度のしくみについての知識がないと解答できない出題であったために正当率は低かった。同じように正答率が低かった問4の問題も日本国憲法の内容についてしっかりとした知識がないと解答できない出題だった。参考までに問1~問7までの全問正解は1人もいない結果で非常に残念である。