入試講評

平成29年度 中学入試講評

 

社会

社会1次 正答率・講評

問題 正答率(%)
受験者 合格者
【1】 問1   79.9 85.6
問2   95.2 96.7
問3 (3) 89.9 96.7
(4) 85.7 94.4
問4 (B) 96.3 98.9
  (C) 95.8 96.7
  (D) 98.9 98.9
  (E) 98.9 100
問5   31 41.1
問6   58.7 60
問7   73.5 73.3
問8   52.9 64.4
問9   84.7 95.6
【2】 問1 (1) 62.4 76.7
  (2) 7.4 10
問2   44.4 55.6
問3   43.4 55.6
問4   60.3 74.4
問5   70.4 82.2
問6   51.9 61.1
問7   85.7 92.2
問8   78.8 87.8
問9   5.3 4.4
問10   50.8 58.9
問11   45.5 57.8
問12   54.5 75.6
問13   29.6 36.7
【3】 問1 (1) 67.2 84.4
  (2) 12.7 12.2
  (3) 45.5 54.4
  (4) 24.3 26.7
  (5) 93.1 97.8
問2   58.2 70
問3   84.1 88.9
問4   10.1 14.4
問5   54.5 63.3
問6   71.4 87.8
【1】
 日本農業の特色を主要な農産物と、農家の現状や流通をふまえて出題した。出題内容は基本的で平易であるが、以下の項目で指摘する。問6は正誤の選択問題であったが、経営規模が飛やく的に大きくなったという事実は無い。問8も正誤の選択問題で農業の6次産業化とは、(生産1次+加工2次+販売3次)=6次であり、想像力をもって欲しかった。問9の記述文は今日的な話題で、多くの受験生が習熟した解答内容で成果が出ていた。ただし、日本の農業の視点から説明する問題文に対して、求められていない内容にまで答えている解答例も見られたから注意が必要である。問5はグラフを読み取り記述する設問である。内容は冬季に南半球産のぶどうが国内で輸入販売されていることを、どう表現してまとめるかである。季節や収穫期の違いから輸入量の増減が国内産の流通とうまく整合していることなどに気づいて欲しかった。グラフの解析から文章化していく解答作業を、ある種のアクティブラーニングで慣れておくことも大切なことである。
【2】
 焼き物の歴史を通じて、日本の歴史を出題した。出題内容は若干難しめであったが、歴史用語を単純に覚えているかではなく、流れをきちんと把握しているかが得点に影響していた。また、歴史用語や人名でもなんとなく覚えるのではなく、何時代の出来事、もしくは人名かを正確に覚えてほしい。
 問1(1)は本校の宗派の祖であるので、曹洞宗とともに書けてほしい問題である。問2は弥生時代について問う問題であったが、青銅器と鉄器の違いを把握していない受験生が多かった。問9は「都から遠く離れており、需要が少なかった(技術が伝わりにくかった)」、「火山灰土であるため、陶土が取れなかった」という解答が多かったが、朝鮮や中国から来る施設は九州に訪れることや良質の陶土がなかったら陶磁器生産はできないことを理解していれば、上記のような誤答がなくなる。問13はサミットが開催されることになったきっかけまで覚えておいてほしい。
 日本の歴史ではあるが、日本国内の動きだけではなく、外国の影響を強く受けていることを受験生は認識して、日ごろからの学習にあたってほしい。
【3】
2016年上半期の時事問題とそれに関連する知識を問う出題。受験生が日頃から新聞やニュースなどを通じて、国内及び国外の主な出来事に興味、関心をもっているかが得点に影響している。正答率が低かったのは、問1(2)のTPP(環太平洋経済連携協定)の参加国。国際関係の出題だが問6のイギリスがEU(欧州連合)離脱と比較して知識が乏しかった。その他に正答率が低かったのは問4の資源エネルギー庁が何省に属するかを答える出題。内閣の省庁に関する出題はやや難易度が高いがしっかりしたした知識があるれば答えられたと思う。いずれにしろ受験生には日頃から社会に目を向けて、視野を広くして学習してほしい。

社会2次 正答率・講評

問題 正答率(%)
受験者 合格者
【1】 問1 (1) 83.2 91.1
  (2) 98 98.7
  (3) 89 93.8
(4) 95.1 97.4
  (5) 90.5 95.4
問2   82.4 87.9
問3   73.8 80.7
問4   83.2 90.2
問5   86.4 93.4
問6   40.6 44.6
問7   41.8 45.7
問8   77.9 84.3
問9   79.3 87.9
問10   91.1 93.4
問11   43.4 42.6
【2】 問1 (1) 96.6 99
  (2) 86.8 92.8
  (3) 64.9 74.8
問2   60 63.3
問3   91.5 91.8
問4   88 89.5
問5   67.7 72.8
問6   76.3 81.3
問7   78.7 83
問8   86.8 92.5
問9   44 52.5
問10   72.4 79
問11   90.9 93.8
問12 記号 46.7 48.2
  理由 35.6 39.6
【3】 問1 (1) 76.3 88.2
(2) 90.7 94.8
問2   85 91.1
問3   93.9 97
問4   84.6 89.5
問5   71.4 80.3
問6   48.3 60.2
問7   92.5 95.1
問8   90.3 96.7
【1】
3つのヒントカードから都道府県を割り出し、そのヒントカードに関連する出題を行った。問題の前提となる都道府県は多くの受験生が正しく理解しており、正答率が高かった。問3の選択肢は、全て四国地方の自然について述べたものであったので、(1)の東京都よりも面積の小さい香川県を答える問題であった。問6は、国内の貨物輸送量においては旅客輸送量とは異なり、鉄道は自動車や内航海運よりも少ないことを想起できたがポイントであった。問7の記述は、高速道路の登り坂付近で発生しやすい渋滞の解消方法を考える問題であった。自然渋滞が発生する理由の1つに、車のスピード低下が考えられることから、そのことを意識した解答も多く見られた。その一方で、問題文をよく読まずに工事や事故が発生した時の対処の方法など、問題に正対していない解答も見受けられた。問11は、近年、近隣諸国であるアジアの韓国や台湾の短期滞在入国外国人数が多いことを理解している必要があった。
【2】
 スタジオジブリ制作の映画『もののけ姫』に題材をとり、地域史や社会史、経済史の分野を中心に出題した。
 問1(3)では「ほたて貝」、「金貨」という誤答が多く見られた。これらの回答は「貨幣の代わりに使用可能なものである」「陸奥、佐渡島の特産品である」という二つの条件を部分的にしか満たせていない。問題文をよく読みこんでいれば防げた誤答であるはずだ。
 問9は東北地方の地図を用いた問題であるが、正答率が低かった。戊辰戦争において会津が旧幕府勢力の中心の一つとなったことは知らなくても仕方ないが、消去法で十分対応可能だったはずだ。歴史の学習の際にも、地名については地図帳でその位置を確認する癖をつけておくとよいだろう。
 問12では、問題文をもとに映画の舞台となった時代を推定する問題だったが、問題文の読み込みが十分でない回答が目立った。特に「大和との戦に敗れ五百十余年…」という記述から1300年代と推定する誤答が多かった。「大和との戦」が前九年・後三年合戦を指していることはわからないにしても、問題文を読み進めていけば「明」や「銃」の登場から、1300年代ではあり得ないことがわかるだろう。「明」や「銃」などの要素のうち、一つだけを指摘する回答は多く見られたが、これらの要素は一つだけでは選択肢を一つに絞り込むことはできない。選択肢を一つまで絞り込むことができている回答のみ、3点を与えた。
【3】
日本の国際社会における役割を主題とした。昨年は伊勢・志摩サミットが開催される一方で、日本の国際社会での役割を大きく転換させる安保法制が施行されるなど、受験生諸君も注目していた分野だろう。それゆえ全体的に正答率は高かったが、問6のODAの説明のみ50%を下回った。受験生の解答用紙を見ると、その他のアルファベット3文字の用語などと勘違いしていたり、どこに援助をするのかが明確でなかったりする解答が多かった。

社会3次 正答率・講評

問題 正答率(%)
受験者 合格者
【1】 問1   50 62.5
問2   97.7 98.6
問3   95.4 100
問4   87.6 97.2
問5   87.2 94.4
問6   95.9 98.6
問7   63.3 79.2
問8   50.5 59.7
問9   83.9 87.5
問10   44.5 54.2
問11   89.4 97.2
問12   52.8 61.1
【2】 問1   73.4 84.7
問2   89 94.4
問3   35.8 33.3
問4   80.7 86.1
問5   57.8 62.5
問6   69.3 75
問7   62.4 76.4
問8   43 50
問9   31.2 23.6
問10   88.5 94.4
問11   72 83.3
問12   94.5 98.6
問13   61.9 65.3
問14   58.3 65.3
問15   61 69.4
問16   55 68.1
【3】 問1 (1) 83.9 83.3
  (2) 92.2 95.8
  (3) 90.4 93.1
問2   74.3 79.2
問3   51.4 52.8
問4   61 62.5
問5   67 66.7
問6   28.7 41.7
【1】
オリンピックがあたえる影響を通じて、日本の地理に関する問題を出題した。出題内容としては基本的な事項が多く、受験生全体の正答率も高かった。正答率が低かった問題としては、問10の地方公共団体と外国とのかかわりに関する歴史的要素を含んだ問題が挙げられる。日頃から地理・歴史と分野ごとに分けて覚えるのではなく、社会科全体として理解していくことが大切になる。また、問12の人物名を答えさせる設問でも漢字誤りが多く見受けられた。なんとなく覚えるのではなく、人物名などはしっかりと覚えておきたい。問8については、海外と比較した時という視点が書かれていない受験生が散見された。設問文やグラフに記載されている情報から、設問に対して必要な内容を見極める力を養って欲しい。これらの設問は全受験者と合格者の正答率でも特に差が大きかった設問であった。
【2】
奈良国立博物館や京都国立博物館などのホームぺージの掲載内容を素材とした問題。古代から現代の通史について出題した。問1の正倉院の北倉・南倉の建築様式名は校倉造である。北倉・南倉と表記したことで、戸惑った受験生もいただろうが、合格者の正答率は高かった。問3の飛鳥時代の仏像でない平等院の阿弥陀仏像を選択できない受験生が多く見られたが、消去法などで解答は導き出せるはず。問8の木簡(木片)を荷札や書類に使用した理由を考えさせる記述問題は、合否が分かれてくる問題。紙でなく木片を何故利用したかを考えれば、何かしらの解答が浮かぶもの。それを主述の整った文章で表記することが大事である。問9の朱雀門の位置を問う問題では、正答率が悪かった。朱雀門が平城宮の正門であることは理解してほしいところ。全体として、ごく基本的な選択肢の問題が多かったので、どこが誤っているか、どこが正しいのかを見極める力を身に着けている受験生は、容易に解けたと思う。
【3】
4つの文章を読んで、基本的人権に関する問題を出題した。問1の穴埋め問題は比較的平易であったが、(1)の「生存」を「生在」、(3)の「永久」を「永々」と誤字を書いてしまう受験生が散見された。問6の説明問題は、ユニバーサルデザインを推進するための改良点を説明するものであったが、問題の意図を答えずにユニバーサルデザインという語句の意味を説明をしている受験生が多かった。子どもも障害者も大人も問わずに利用することができるためにはどうしたら良いかということを説明して欲しかった。